マリキンと歩む日々

自閉症スペクトラムのマリキンと過ごす日々を綴っています(現在旧ブログよりお引越し中)

価値観の違い

多分少し前になるが、某アニメの主人公がASDっぽいと話題になったと思う。

私自身がそのアニメを見始めたのが最近なので、うろ覚えだけど。

 

マリキンは軽度のASDと診断されていて、その親という観点からの個人的な意見だけど、主人公は種族や今までの生き方から人間とは感覚がずれているだけで、他人の気持ちを汲み取れなかったり、こだわりが強かったりなどASDっぽさは感じられなかった。周りに言われたらきちんと他人のことも考えられているし。

どのあたりが発達障害だと話題になったのだろう。

調べても余計モヤモヤしそうなのでやめておいた。

 

そう言う生まれ育った環境でその人の価値観や考え方って決まってくるという話で、最近父に対してモヤモヤしたことがある。

 

私の両親は父がサラリーマン、母が専業主婦という昭和ではごくごくありきたりな家庭だった。

今は父は定年を迎え、家でのんびりしている。

母は今ももちろん専業主婦で、母は昔からよく夜中に洗い物をしたりすることがあった。

母のペースでやればいいと思うのだけど、父は夜中に洗い物の音で起きるからやめてほしいと思っているようだ。

私も仕事のきりが悪かったり、不規則な生活だったりで夜中に洗い物することも多々ある。

マリキンも些細な物音で起きてしまうらしいので、父はマリキンは優しいから言わないだけだ、と言うけど、私は違うと思う。

 

マリキンは自分ができないことを知ってるから言わないのだ。あくまで私がやるしかないとわかっているから、言わないんだと思う。

父の発言は「家事は女がするもの」という大前提があるから、母ができていないときに自分が手伝うという発想にすらならないし、我慢してる自分やマリキンが優しいと思っている。

今は父も働いていないのだし、夜中に母がしなくて済むように、とか考えもしない。母が自分が寝るまでにやらないのが悪いと思っている。

多分父は気づいていない。

家事は女がすることが当たり前の時代に育ったから。

私は今は家事も育児も仕事も全部自分でしてる。

(ゆくゆくはマリキンにもやれるところはやってもらうつもりではいるけど)

働くのが男で家事は女がするのなら、私はどうなる?

それがどういうことかわからないから、マリキンは我慢してて優しいね、なんて言える。

 

父のことが嫌いとか思ってないけど、自分が当たり前だと思っている価値観は実は今の時代だと偏見なんだと気づいていない。もしかしたら自分は偏見なんて持ってないとすら思ってるかもしれない。

私からすると言葉の端々からそういう偏見を持っているということが感じ取れてしまい、それに本人が全くそう言うつもりでなく、気づいていないことになんだかモヤモヤしてしまった。

 

人間誰しも主観的で知らずに偏見を持つことだってある。

そうやって当たり前だと思ってるけど、実は違うのかもしれないという意識を常に持っていたいと思う。

 

ちなみに父のことは嫌いではないけど、積極的に会話したいとは思わないくらいの距離感ではあるので、このことは父に伝えることはないと思う。